7月18日(木曜日)市役所
全国各地の歴史資料のデータ公開を進めている国立歴史民俗博物館(千葉県)と飛騨市は、飛騨みやがわ考古民俗館収蔵資料のデータ公開に関する覚書を交わしました。
国立歴史民俗博物館は全国各地の貴重な歴史資料の消失を懸念し、デジタルネットワーク基盤の構築を進めています。覚書はその一環で、これにより飛騨みやがわ考古民俗館に収蔵されている資料は国立歴史民俗博物館でデータ化の作業が行われ、広く一般に公開されます。
飛騨みやがわ考古民俗館は旧石器~縄文時代の県重文を含む考古資料40000点と、国重文に指定されている「宮川および周辺地域の積雪期用具」など江戸時代~現代の民俗資料16000点あまりを収蔵し、いにしえの暮らしの道具に宿る先人の知恵の結晶を未来へと継承しています。
覚書に署名した都竹市長は「貴重な文化財をより多くの人に活用していただき、新たな可能性が広がることを期待したい。文化財は、その価値が分かる人の目に触れる機会をいかにして作るかが肝です。これまでひっそりとあった物に光が当たることで、『飛騨市にはこうした豊かな生活文化があった』ということを後世に伝えるきっかけになるでしょう。大変期待しています」とあいさつしました。
また、国立歴史民俗博物館の西谷大館長は「宮川町からは石棒が発掘され、縄文時代は一大中心地であったことは間違いありません」と話した後、ニュートリノの検出に成功しノーベル物理学賞を受賞した故小柴昌俊氏の言葉を引用し「石棒は普通の生活では価値はありませんが、将来は計り知れないほど高い価値を持つかもしれません。計り知れない力を持ち、未来に価値を生み出そうとしている飛騨市と共に仕事をさせていただき光栄です」と述べられました。