7月20日(土曜日)古川郷土民芸会館
今秋、岐阜県を舞台に開かれる国民文化祭「清流の国ぎふ文化祭2024」(10月14日~11月24日)の開会式会場に飾り付けられる巨大あんどん「飛騨市民」が完成しました。
県内42市町村それぞれが制作する地域の推し“ちーオシ”をデザインしたもので、飛騨市は公募による数多くの“ちーオシ”を基に「飛騨市民」をテーマに選びました。岐阜県美術館の日比野克彦館長がデザインしたもので、この日を含め、3回ワークショップを開いて制作しました。
最終日は市内の親子連れや市の関係人口プラットホーム「ヒダスケ!」の皆さんら25人が参加。前回「飛騨市民」をモチーフに制作した竹製の骨組みに、河合町特産の山中和紙を貼って張り子を作った後、電球を取り付けて完成させました。
この張り子は貼った和紙の色にも意味があります。「体」は“飛山濃水”ということばにも見られる飛騨を象徴する山を緑色で、「頭」と「手」は匠の技を生み出すパワーをオレンジ色で表現したそうです。また「腕」と「足」は青色で山から流れ出る水を表しています。
完成後、参加者は和紙のはがれや穴などを、実際に明かりを灯して点検。組み立ては後日になりますが、この日は完成した作品を手に記念撮影を行い、お互いの労をねぎらっていました。
完成まで毎回参加した古川中3年の森下滉士朗さんは「学校で取り組んでいる地域貢献活動として参加しました。美術は好きで、飛騨市の取り組みに貢献できてよかったです。がんばったね、と皆から声をかけてもらえ、うれしいです」と笑みを浮かべていました。
コミュニケーターとして指導に当たった大橋明日香さんは「市民から募った“ちーオシ”が予想以上に集まり、最初は絞り切れるか心配でしたが、それらの多くに共通する“人”がいいということで『飛騨市民』に決まり、比較的スムーズに話がまとまり良かったです。日比野さんにもすばらしいイメージスケッチをいただき、参加者も毎回熱心に作業に取り組んでくれてありがたかったです。後は一人でも多くの人に文化祭でこの作品を見ていただけたら思います」と感謝の言葉を述べていました。