8月4日(日曜日)宮川町種蔵
ホタルが生息する環境にしようと、宮川町種蔵で「Myみょうが畑プロジェクト」に関わる人たちがビオトープの再生に乗り出しました。
このビオトープは地域住民らがホタルを自然繁殖させようと、平成22年に整備したものですが、夢半ばにして放置されていました。そこでNPO法人グラウンドワーク東海(名古屋市)の副理事長・原田郁郎さんが自主的にビオトープの再生をスタートしました。
活動は5ヶ年計画で本年度4回の活動を予定。初回は飛騨市の助っ人ヒダスケ!の皆さんと、ビオトープとそこに流れ込むせせらぎに生息する水生生物を玉網で捕獲し、水質検査を実施しました。
見つかったのは水質階級Ⅰのきれいな水の指標となるヤモリやトビゲラなどで、この後、採水して水質検査を実施。農薬や動物の糞尿、過去の汚染状況なども見られないことが分かりました。
検査の結果、ホタルの餌となるカワニナにとって水温が2度ほど低いため、木陰を少なくして太陽光を取り込んだり、せせらぎの流れを遅くし、冬は除雪を心掛けて水の流れを確保するなど課題を洗い出しました。
原田さんは環境カウンセラーや農村プロデューサーとして各地を飛び回り、ゲンジボタルの増殖やサマースクールの講師などに取り組んでいます。
原田さんは「種蔵は日本の原風景と呼ばれるだけあって、実にすばらしい所。完成したら農業体験と夏の星空、ホタルの観賞、バーベキューをセットで楽しむイベントを行うのが夢です」と話しています。初年度はこの後、カワニナの生息環境を整えたり、コケで産卵床を作る予定です。
活動に参加したヒダスケ!の横井里佳さんは「自然が好きなので、こうした取り組みを通して飛騨市に貢献できるとうれしいです」と。また、高山市の金柄光俊さんは「近年、自然豊かな所が減りました。ホタルが乱舞する光景を早く見たいですね」と話した。