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史跡江馬氏館跡公園で文化財の修復体験を行いました

印刷用ページを表示する掲載日:2024年10月7日更新

10月6日(日曜日) 史跡江馬氏館跡公園

神岡町の史跡江馬氏館跡公園にある空堀の修復をみんなで行うワークショップ「文化財修復体験」が現地で行われました。

江馬氏館跡は、国の「史跡」と「名勝」の両方の指定を受けている貴重な文化財です。この貴重な文化財を後世に伝えるため、「関係人口」や市民の皆さんの力を借りて困りごとや地域課題を解決する「ヒダスケ!」の仕組みを活用し、今回のプログラムを実施しました。

同施設の空堀は、復元から約15年が経過して劣化が進み、表面の土がはがれて内部を保護する金網が露出したりし始めたため、順次補修が進められています。今回の作業は、脇門前の箱堀の一部を補修するというもので、堀の中に入ったり文化財を自分の手で補修するなど普段はなかなか体験できないプログラムとあって、千葉県や山口県など県内外から20人が参加しました。

この日は、市文化振興課の大下永学芸員から、同史跡の概要や補修の手順などの説明を聞いた後、他の学芸員や飛騨神岡街づくり実行委員会のメンバー、同公園の管理スタッフなどと一緒に作業を始めました。

補修する箇所に水を撒いた後、箱堀の中へ降り、水を加えて練った自然土の補修材をコテを使って上塗りする作業を実施。快晴で暑い一日となりましたが、参加者は談笑するなど笑顔で作業にあたり、40平方メートルほどの補修に汗を流しました。

作業後は、会所内でこの日の感想や日ごろの思いなどを語り合い、「景観の維持に関われてありがたい」「ただ作業するだけでなく、誰かの役に立つというのが良い」などの意見が寄せられました。
この日は、山口大学国際総合科学部講師の杉野弘明さんの紹介で、同大学の生徒の皆さんも参加しました。4年生の渡部結子さんは「『共助』をテーマに研究していて、研究内容がヒダスケ!と近いので参加してみました。論文を読むだけでなく実際に参加してみて、いろんな方々と会話をしながら1つのことに一生懸命取り組むことの楽しさを感じました。また飛騨に来てみたいなと思います」と感想を話しました。

同じく4年生の増田悠希さんは「歴史的な遺跡の一部を造ることに携われて貴重な経験でしたし、出身も住むところも年代も全く違う人と一緒に同じ作業で汗をかくことで、一気に距離が縮まって仲良くなれるのがすごいと思いました。飛騨を訪れるのは2回目ですが、空気が澄んでいて、町の雰囲気や人が温かくて優しい印象です」、1年生の後藤ゆうわさんは「地域に人を集めるヒダスケ!の活動がどのように行われているかについて、自分が参加することで、全然知らない人とこういうふうにつながっていくんだと実感できて良い経験になりました。作業も、普通はできない貴重な体験で、文化財の保護を少しでも手助けできて嬉しいです」と笑顔で話していました。

当日の様子

文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
文化財修復体験と作業後の様子
ガッタンゴーや神岡鉄道の様子