10月22日(火曜日) 古川町保健センター
0歳から2歳までの乳幼児のいる家庭、妊婦さんとその家族、赤ちゃんがいることを想定した防災に関心のある人などを対象にした防災の勉強会「ゆるっとアウトドア防災講座」が、古川町保健センターで開かれました。
昨年に続き、アウトドア防災ガイドとして活躍する、あんどうりすさんを講師に迎え、幼い子どものいる家庭ならではの防災対策、防災や被災時に役立つアウトドアグッズやスマホアプリの活用、日ごろの心構えなど実践的な方法を学びました。
あんどうさんは、震度6強~7クラスの大きな地震になると、養生テープを張った強化ガラスでも割れてしまうため近づかないこと、机も吹っ飛んでしまうので下には隠れられないことや減災グッズなどで机を床に固定しておくこと、古い家は潰れてしまう可能性が高いので耐震化を進めておくことなどをアドバイス。日ごろから家具を減らしたり、レイアウトを工夫しておくことも大切だと強調しました。
また、被災時に倒れた重い物の下敷きになっている人はクラッシュ症候群になる可能性があるため優先的にすばやく助ける必要があることや、倒れている人を効率的に起こしたり移動させる時の体の使い方などを指導。参加者はペアになって実際に体験し、思っていたよりも簡単に人を動かせることに驚いていました。災害用トイレの使い方や効果、かばんを軽く背負うコツなども実践し、有事の際に役立てることができるよう学びました。
ひざ下まで冠水した道路は歩かないことを勧め、流れる水の強さを体感するため足に器具を付けて参加者同士で引っ張りあったり、災害を3D映像で擬似的に見られるVRゴーグルの体験なども実施。あんどうさんは「怪しい情報をうのみにせず、SNSなどで拡散するとしたら公的な情報だけにして」「普段やっていないことや使っていない物を、被災時にやったり使ったりするのは逆に危険。まずは日常づかいの物を活用したり、浸水前に避難するなど当たり前のことを実践するべき」とアドバイスしました。
この日は、赤ちゃん連れの親子や防災士の皆さん、市職員など21人が参加し、メモをとったり質問したりしながら熱心に学びました。古川町の後藤枝美さんは「この講座は初めて受講しました。講座の中で、防災トイレが無かったためにいろんな場所が汚物まみれになったという話を聞き、自分の家での状況を想像して、まずは防災トイレを備えたいと思いました。今回見せてもらった動画も参考になったので、家で小学生の子どもと一緒に見て話して、いざという時に親がいなくても自分で危険を少しでも回避できるようになったら嬉しいですね」と感想を話していました。