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林業と生態系の関係学ぶセミナー開催

印刷用ページを表示する掲載日:2025年2月21日更新

1月30日(木曜日)市役所

本年第1回の「飛騨市・広葉樹のまちづくりセミナー~昆虫から考える森林施業と森林生態系の関係」が開かれました。今回は従来の広葉樹林業から離れ、長い歴史の中で形成された森林生態系と生き物にスポットを当て「多様な樹種のある広葉樹林で木を伐採すると生き物はどんな影響を受けるのか」といった課題について学びを深めました。

講師は京都大学大学院地球環境学堂の淺野悟史准教授です。淺野准教授は市内の広葉樹伐採地で行った昆虫の生態調査を通して、適切な伐採面積や伐採サイクルといった森林施業の計画を立てることを薦められています。生態調査ではいくつかの昆虫の営みを地域の「環境ものさし」として活用しました。

その一つ、宮川町菅沼の市有林で見られた訪花性カミキリは「伐採頻度を決定する一つの決め手になる」と紹介。訪花性カミキリは花の蜜や花粉を好み、伐採した広葉樹に多く集まります。また、ブナの新芽を好むルリクワガタは伐採木に産卵マークを残すため、そのマークを探すことで伐採から生態系回復までに要する時間を推定できるなどと教えられました。

淺野准教授は「異なる性質の環境ものさしを組み合わせることで、中長期的な森林計画のヒントが得られます。引き続き、飛騨の広葉樹の森で研究していきますのでよろしくお願いします」と話されました。

次回の「第2回飛騨市・広葉樹のまちづくりセミナー」は3月1日昼2時から市役所で開催します。講師は東北大学名誉教授の清和研二さんと造林技術研究所代表で市広葉樹のまちづくり推進アドバイザーの横井秀一さんが務められます。

当日の様子

セミナーの様子
セミナーの様子
セミナーの様子

セミナーの様子

セミナーの様子

セミナーの様子

​​​​​​セミナーの様子