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平和について考える、専門家による道徳の授業

印刷用ページを表示する掲載日:2025年2月10日更新

2月7日(金曜日) 古川中学校

古川中学校独自のキャリア教育「マイプロ活動」をはじめ各教科や行事などを実施する際に、さまざまな分野の専門家を招いて講話や授業をしていただくことで生徒の学びを深める「出前授業」が古川中学校で開かれました。

同校では「人権感覚を高める(いじめ・差別を許さない)」を目標に人権教育を推進しており、3年前からは年間を通じてさまざまな取り組みを行っています。人権に関するアンケートや仲間同士の良いところ探し、多文化共生などの学び、人権週間での取り組みを通じての「生徒会宣言」など積極的に取り組んでいます。

今回は、生徒らに平和を身近なものとして考えてもらい、自分事として日常生活に生かしてもらおうと市総合政策課と協働して実施しました。この協働事業は昨年7月の被爆体験講話に続き2回目の開催となります。

この日は2年生を対象に「道徳」の授業として実施。飛騨市平和都市宣言検討委員会の委員長を務めている東北学院大学法学部の池田丈佑教授がオンラインで「平和に暮らせる場所で平和を考えるということ」と題して講義を行ったり、実際にあった事例をもとにしたワークショップなどを行いました。

池田教授は、国家や政治の力だけでは解決できない全世界的な課題に立ち向かう「グローバルな視点」と、国家同士がそれぞれ自国の利益を優先し軍事を中心として課題を解決しようとする「国家間関係の視点」があると紹介。「国家間関係の視点」で解決しようとすると優先されるのは国家の利益であり、置き去りにされるのは普通の人々だと指摘しました。

この2つの視点をふまえた上で、「住んでいるところから人を強制的に移動させる」という問題を設定。隣国の内戦で発生した大量の避難民を自国へ受け入れるべきか否かについて、それぞれの立場から議論をするワークショップを実施しました。

池田教授は、グローバルな視点に立つ国連は「保護されるべき人権を優先し、避難民を受け入れてほしい」と要求しますが、受け入れを求められるA国は国家間関係の視点から「人の大量の流入は自国や隣国の秩序を脅かす」として受け入れできないと拒否するなど、どの視点に立つかで判断が異なってくると指摘。生徒らは2つのグループに分かれ、それぞれの立場からの意見をまとめた後、互いに意見を主張し合って議論し、交渉を行うという難しい課題に挑戦しました。
討論では活発な意見交換が行われ、「私たちの利益になることを提案してください」などと主張して落としどころを探る生徒の姿もありました。

清水琥大さんは「グローバルな視点と国家間関係の視点のどちらがいいとかでなく、どちらも大切にする方がいいと思いました。議論をする中で判断が揺らいでしまい、決断するのが難しかったです」などと感想を話しました。

当日の様子

授業の様子
授業の様子
授業の様子

授業の様子

授業の様子

授業の様子

授業の様子

授業の様子

授業の様子

​​​授業の様子