6月19日(木) 古川小学校
古川小学校が行うふるさと学習「古川やんちゃ学」の一環で、古川町の(株)美ら地球の山田慈芳さんを招いた講話が行われました。
同校では、地元の歴史や伝統文化、自然、暮らし、防災などのテーマについて地域の皆さんから話を聞いたりフィールドワークを行い、そこから得られる体験的な深い学びを通じて「未来を切り開く力」を育む取り組みを行っています。この日は6年生児童75人を対象に、古川町の町並みや飛騨の匠などについて学ぶ授業が行われました。
山田さんは「古川の町並みと『飛騨の匠』」をテーマに、写真などを交えながら説明しました。美しいと言われるフランスやイタリアの代表的な都市の町並みを示し、「建物の高さ、屋根や壁の色合いなどが統一されている」「教会が町の中心にある」ことなどを指摘。古川町市街地も、建物の色合いや屋根の高さがほぼ統一されていることを示し、周囲の景観を崩すような建物や寺院より高い建物は建てないこと、質素で上品な建物をつくるような美意識が共有されていたことをあげ、「そうば」や「こうと」といった独自の価値観についても説明しました。
こうした町並み・景観を守る流れは、国などからの規制を受けて生まれたものではなく、先人たちの思いだけで守られてきたものであり、これは誇れることだと強調。雲や格子といった町家の共通点、火事から食料や資産を守るといった土蔵の役割、飛騨の匠の成り立ち、伝統工法の特徴や工法の継承の難しさと大切さなどにもふれました。
講話を聞いた後藤望亜さんは「古い町並みでは色合いが統一されていることや『そうば』のことが勉強になりました。今もエアコンの室外機を隠したりして伝統を守ろうとしていて面白かったです」と感想を話していました。