江馬氏城館跡は、現在の飛騨北部・現在の神岡町周辺を治めた武将・江馬氏が築いた城館群の総称で、居館の下館跡と7か所の山城跡(高原諏訪城跡・傘松城跡・土城跡・寺林城跡・政元城跡・洞城跡・石神城跡)で構成されています。これらは群として機能した中世城館の形態を示す貴重な遺跡として国の史跡に指定されています。
このうち下館跡は、発掘調査によって武家館の姿や庭園の遺構が確認され、平成11年から22年にかけて整備工事を行いました。
庭園の保存整備や会所建物をはじめとする建物の復元によって、約500年前の景観がよみがえりました。戦国期の庭園と武家屋敷をセットで整備した全国唯一の事例で、平成29年10月に国の名勝に指定されました。
市では、史跡・名勝の適切な保存活用を進めるため、平成31年(2019年)3月に『史跡江馬氏城館跡・名勝江馬氏館跡庭園保存活用計画書』を策定しました。
『保存活用計画』とは、史跡の価値を確実に保存し次世代に伝えるために、史跡の現状を把握し、その本質的価値を明確にした上で、今後の保存管理・活用・整備・運営体制等について基本的な考え方をまとめたものです。
江馬氏の下館跡は、調査で明らかになった庭園遺構や、おもてなしの様子を示す出土遺物など、当時江馬氏が行っていた設え、儀礼、饗応等の様子を物語っています。さらに、応仁の乱後に京都から地方へ伝播した庭園文化や武家文化を、復元した館や庭園景観を舞台に追体験することができます。また、山城に残る敵の進入を阻む遺構や城跡同士のネットワークによって、外敵への備えや領内の支配を効率的に行っていたことが分かります。
これらの史跡・名勝の本質的な価値を守りながら、名勝を中心とする他にはない価値を活かして、まちづくりなどへの活用を積極的に進めます。史跡・名勝と人々が関わるきっかけを保つことで、地域の誇りとして大切とされる存在として確立されることを目指しています。
史跡・名勝の保存活用を推進するための基本方針は以下の通りです。詳細な内容は計画書に記載しています。
保存活用計画の全文および概要版は、以下からダウンロードできます。
(容量が大きいため、開くのに時間がかかる場合があります)
計画書データは全国遺跡総覧<外部リンク>でもダウンロードできます。
